生理痛の種類
生理が始まると、日常生活が困難になるほどの辛い症状が起きて、病院で治療を受ける必要のあるものを「月経困難症」と言います。これは、腹痛や頭痛といった、生活に影響を与えるほどでない生理痛とは区別されています。月経困難症の人は、ひどい生理痛で起き上がることも困難であったり、外出することもできなくなったり、家事も手に付かなくなったりするなどの状態になります。
「器質性生理痛（原発性月経困難症）」は、子宮内膜症や子宮筋腫などの病気が原因で起こる生理痛です。市販の鎮痛剤を服用して、痛みをまぎらわすのではなく、ちゃんと婦人科で診察を受けましょう。といっても、一般の人は、自分が器質性の生理痛かどうか判断できないと思います。生理痛の症状があまりにひどい場合は、病院へ行った方が良いでしょう。婦人科を受診するのに抵抗のある人は、女性医師のいる病院を探してみましょう。
「機能性生理痛」は、10代～20代に多い月経困難症です。子宮に病気がないのに、日常生活に支障が出るほど生理痛が激しい場合は、この機能性生理痛でしょう。これは、ホルモンに似た作用のある「プロスタグランジン」という物質が原因となっています。プロスタグランジンは、生理を起こすために必要な物質ですが、過剰に分泌されると、機能性生理痛を引き起こすと言われています。この場合の治療法は、鎮痛剤などを服用しますが、根本的な治療を望む人は、漢方薬を使用して体質を改善させることから始めましょう。